山口方言
山口方言は山口県で話されている方言です。 このページでは山口方言の単語を19語、 語尾と文法を5種類、 標準語との対訳例文を12本まとめています。 標準語を入力すると山口方言に変換できるツールも無料で使えます。
山口方言変換ツール
「これは本だ。」→「これは本じゃ。」のように変換します。
このツールはルールベースの変換です。文脈によっては不自然になることがあります。 このページの変換は広島弁の規則(近い系統)を使用しています。山口方言固有の表現には対応していない場合があります。
山口方言の単語一覧(19語)
語尾・助詞(6語)
| 方言 | 意味・使い方 |
|---|---|
| カ行変格活用「来る」 | 共通語のカ行変格活用動詞「来る」も、山口方言では若干異なる活用を行う |
| サ行変格活用「せる」 | 共通語のサ行変格活用動詞「する」は、山口方言では「せる」となり、共通語とは異なる活用を行う。また、サ行音→ハ行音への子音交替によって、主に周防地域で「へる」となっている |
| ジャ活用 | ジャ活用は、共通語形容動詞の「ダ活用」とほぼ同一で、「だ」の代わりに「じゃ」を用いる。これはコピュラの「だ」が山口方言では「じゃ」となることに伴うものである |
| ナ行変格活用「死ぬる」「往ぬる」 | 「死ぬる」「往ぬる(いぬる)」の2動詞は、現代共通語には存在しないナ行変格活用を行う。これら2動詞は、古語文法においてナ行変格活用を行っており、山口方言に古語文法が残存している一例である |
| 敬意・尊敬表現 | 軽い敬意を表す助動詞に「-やる」「-やーる」がある。室町末期以降の古語「-あり」の連体形「-ある」が変化したもので、軽い敬意・親愛を示す。山口方言独自の敬意助動詞である。「来-やーる(来なさる)」などと用いられる |
| 全動詞の仮定形の拗音化 | 全ての動詞は仮定形のとき、動詞の活用語尾と接続助詞「-やー」(共通語「-ば」が転訛したもの)とが融合し、「-ゃー」と拗音化する |
名詞・その他(13語)
| 方言 | 意味・使い方 |
|---|---|
| 子音の脱落 | 萩を中心として、「ワ」音の子音[w]の脱落が見られる |
| 子音交替 | 山口方言に見られる子音の交替には次のものがある |
| 自称 | 自称表現には、男が「おいどま」「おどま」「おるま」「わし」などを、女が「うち」「わたし」「おれ」などを使用する。現在では、女が「おれ」と言うことはほとんど見られない |
| 周防方言 | * 大島方言は、屋代島(周防大島)及び周辺島嶼で使用されている。愛媛県や大分県の島嶼部方言との共通が見られる |
| 地形語彙 | 峠地形を「たお」といい(例:椿峠-つばきだお、吉敷峠-よしきだお)、「垰」の字をあてることも多い。谷地形は「えき」といい、「浴」の字をあてる |
| 長門方言 | * 南長門方言は、宇部・厚狭・美祢地域で使用されており、西周防方言と大きな差異が認められる |
| 動詞「おる」 | 西日本方言で広く使用される動詞「おる(居る)」だが、近畿方言では「いる」と併用されるのに対し、山口方言ではもっぱら「おる」が使用される |
| 鼻濁音の不存在 | ガ行子音は常に破裂音であり、鼻濁音となることはない |
| 母音交替 | 山口方言では、九州方言の影響により狭母音(イ・ウ)への母音交替が見られる |
| 母音無声化が少ない | 日本語に多く見られるイ・ウ音の母音無声化は、山口方言ではあまり見られない |
| 連母音の融合化 | 山口方言では、以下の連母音融合がよく見られる |
| 拗音化 | 山口方言は拗音化が著しく、山口方言の大きな特徴となっている |
| 撥音化 | 全域で撥音化が盛んである。特徴としては、ラ行音が撥音化すること [用例] ソンデ(それで)、ナ行音・マ行音が撥音化すること [用例] ホントキ(そのとき)などが挙げられる。特にナ行・マ行の撥音化は九州方言の影響だとされている |
山口方言の語尾と文法
山口方言を山口方言らしくしているのは、単語よりも語尾と文法です。 ここでは変換ツールが実際に使っている規則のうち、確度の高いものを種類別に説明します。
断定「じゃない」「じゃろう」「じゃ」
- ではない → じゃない
- だろう → じゃろう 例)とても面白いだろう。 → ぶち面白いじゃろう。
- だ → じゃ :断定 だ→じゃ 例)これは本だ。 → これは本じゃ。
- だから → じゃけえ
- だけど → じゃけど
- けれど → けど
否定「ん」「せん」「こん」
- 〜ない → 〜ん 例)明日は行かない。 → 明日は行かん。
- しない → せん
- 来ない → こん
継続・アスペクト「とる」
- ている → とる :進行 例)ご飯を食べているところです。 → ご飯を食べとるところです。
助詞「けえ」「のう」
- から → けえ :順接 例)わからないから教えてほしい。 → わからんから教えてほしい。
- ので → けえ
- ね → のう :終助詞 例)すごくおいしいね。 → ぶちおいしいのう。
語彙「ぶち」「たいぎい」
- とても → ぶち 例)とても面白いだろう。 → ぶち面白いじゃろう。
- すごく → ぶち 例)すごくおいしいね。 → ぶちおいしいのう。
- 面倒くさい → たいぎい
山口方言の例文・日常会話
標準語と山口方言の対訳です。すべて確度の高い規則だけを使って変換しています。
| 標準語 | 山口方言 |
|---|---|
| これは本だ。 | これは本じゃ。 |
| 明日は行かない。 | 明日は行かん。 |
| とても面白いだろう。 | ぶち面白いじゃろう。 |
| ご飯を食べているところです。 | ご飯を食べとるところです。 |
| 何をしているの。 | 何をしとるの。 |
| すごくおいしいね。 | ぶちおいしいのう。 |
| 昨日はとても寒かった。 | 昨日はぶち寒かった。 |
| あの人は学校の先生だ。 | あの人は学校の先生じゃ。 |
| わからないから教えてほしい。 | わからんから教えてほしい。 |
| 今日はいい天気だ。 | 今日はいい天気じゃ。 |
| ずっと待っている。 | ずっと待っとる。 |
| これでいいのだろう。 | これでいいのじゃろう。 |
山口方言と近隣の方言の違い
山口方言は広島弁と同じ系統に属し、語尾や文法の骨格を共有しています。本サイトの変換も広島弁の規則を使っています。ただし山口県には固有の語彙や言い回しがあり、それらは上の単語一覧に収めています。
同じ文を近隣の方言に変換して並べたものが下の表です。同じ標準語でも、地域が変わると語尾がどう変わるかが分かります。
| 標準語 | 山口方言 | 沖縄方言 | 関西弁 |
|---|---|---|---|
| これは本だ。 | これは本じゃ。 | これは本だ。 | これは本や。 |
| 明日は行かない。 | 明日は行かん。 | 明日は行かない。 | 明日は行かへん。 |
| とても面白いだろう。 | ぶち面白いじゃろう。 | でーじ面白いだはず。 | めっちゃおもろいやろ。 |
| ご飯を食べているところです。 | ご飯を食べとるところです。 | ご飯を食べているところです。 | ご飯を食べてるところです。 |
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よくある質問
Q.無料で使えますか?
A.無料です。登録もログインも不要で、回数制限もありません。変換はすべてお使いのブラウザ内で処理されるため、入力した文章がサーバーに送信されることもありません。
Q.山口方言はどの地域で話されていますか?
A.山口方言は山口県を中心に話されている方言です。同じ中国・四国の中でも市町村によって語尾や語彙が変わることがあります。
Q.変換の精度はどのくらいですか?
A.本サイトの変換は正規表現によるルールベースの処理で、AI や機械翻訳は使っていません。断定・否定・継続・助詞といった文法規則を順番に当てるため、短い文ほど自然な結果になります。長い文や複文では不自然になることがあります。また山口方言は広島弁の規則を使っているため、山口方言固有の言い回しには対応していない場合があります。
Q.山口方言の単語は何語収録していますか?
A.このページには19語を収録しています。語彙は Wikipedia と JMdict をもとにしており、随時追加しています。
Q.方言のデータはどこから来ていますか?
A.Wikipedia の各方言記事(CC BY-SA 4.0)と JMdict/EDICT(EDRDG, CC BY-SA 4.0)をもとに作成しています。ページ末尾に使用した記事名を明記しています。派生物である本サイトの辞書データも CC BY-SA 4.0 で公開しています。
出典
このページの方言データは、Wikipedia の記事 「山口弁」 (CC BY-SA 4.0) をもとに作成しています。 本サイトの辞書データも Share-Alike 条項にしたがい CC BY-SA 4.0 で公開しています。